「首相官邸の前で」 監督:小熊英二

oguma

「首相官邸の前で」 監督:小熊英二 2015年

本作は、福島原発事故後の原発政策に対する市民デモを記録したドキュメンタリー映画であるけれど、監督は社会学者の小熊英二ということで、ネットでは一部話題になっていた。
映画は、事故後の2011年から15年に至るまでの記録を、デモ参加者のインタビューや、当時の映像を交えて流れていく。
この5年に渡る記録を見ながら強く感じられたことは、やはりデモには力があるということだった。

僕自身は事故後の翌月に、大阪の御堂筋で行われた反原発デモに参加し、その後は、関西電力本店前で、再稼働反対のシュプレヒコールと共にしゃぼん玉を飛ばした。また、現場では山本太郎氏も参加していて握手できて嬉しかったことも思い出す・・けれども、当時は、変わらぬ政治の行くへに無力感を感じることもあり、やがてデモからは遠のいてしまっていた。。。

映画を観て、はっとされたのは、”変わらぬ政治”というのは、間違いで、確実に変化している事柄がいくつもあるという事実だった。その時間の記録こそがこの映画の最重要点であり、わたしたちはシニシズムに陥ってはいけないという気付きを与えてくれる。
市民社会のはじまりを祝う祝祭の記録映画のような明るさが心に残った。

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